自社商品引揚げ研究

2008年12月11日

あなたは倒産情報を掴んで取引先へ飛んでいった。

すると運良く先週納品した商品がまだ倉庫に置いてあった。

でも、社長はどこかに雲隠れしていて社員が数名途方にくれて倉庫の中にたむろしていたとします。

 

商品引揚げのセオリーとしては、社長から念書を取るとなります。

 

営業マン : 『社長、このたびは大変でしたねぇ。

         この商品の代金支払ってもらえますか?

         無理なら引揚げていきますけど、

          もちろん構いませんよね』

社長  :   『あぁ。もちろんいいよ。』

営業マン : 『じゃ、念書に署名と印鑑ください。』

 

これで堂々と商品をトラックに積むことができます。

でも、それは社長がいればこそです。

 

今回のケースのように、社長がいない場合はどうでしょうか?

 

営業マン : 『この商品、代金をもらってないのでうちでもらって帰りますけど、
         いいですか?』

 

社員   :  『・・・・。 今、社長いないんですよ。

         社長に聞いてみないとわかりません。』 

 

営業マン : 『・・・・。(困ったなぁ)』

 

この状態で商品を引揚げると窃盗罪に該当する可能性が高いと言えます。

今の返事の場合、『社員は社長の了解がないので、持って行ってもらっては困る』という意思表示をしているとなるでしょう。

 

 『もらって帰りますけど、いいですか?

 

この場面で『いいですか?』と聞かれて、『いいです。』と答える社員はいないでしょう。

ここに無理があったというべきです。

では、どうするのか。

 

営業マン : 『こんにちは。○○商事です。』(できるだけ大声で)

       『うちが納品した商品持って帰りますね。』

                          (できるだけ大声で)

社員  :   『・・・・。』

 

この場合はどうでしょうか?

 

私はギリギリセーフだと思います。

なぜなら、破産会社の社員が黙認したと言えるからです。

積極的な了解の意思表示はしていないが、反対もしなかったと主張できるからです。

 

 

ただ、くれぐれもご注意いただきたいのは、これは自社商品の引揚げに限るということです。

他社が納品している商品まで持ち出すには、明確な相手の了承がないと窃盗罪に問われることになるでしょう。